記憶と匂い (ページ5)

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映画の後何軒かお店を見て回り
お茶する為カフェに入った

オープンテラス席に案内され
頼んだアイスティーと
ジミンのアイスコーヒーが直ぐに運ばれてきた

【A・・この後どうしよっか？
ぁってか映画どうだった？】なんてわざと聞いてきたジミン

その顔を小さくキュッと睨むと
ジミンは軽くとぼけた顔でニコニコ笑い出した

JM「次はDVDで一緒に観よう笑」

「次は１人で観る！笑」

笑うジミンと笑う私
テーブルの上乗せている手を
どちらからともなく軽く重ね合わせた

「本当にジミン全然真剣に観てなかったよね？」

JM「見てたよ
俺は映画を観るAを真剣に見てたよ笑」

「・・っ/// もう何言ってるの」

ジミンのこんな愛情表現はいつもとても嬉しいけど
正直まだ慣れない私がいた

JM「それじゃぁAに悪いことしちゃったから」

「ん？‥」

JM「これで許してもらえるかな？」

スッと小さな包みが差し出された

「えっ、なに？」

JM「開けてみて」

細いリボンをそっと外し包みを開ける
中から小さなハートがキラキラ揺れるピアスが出てきた

「ぁ！！これ！！」

カフェに来る前一緒に行ったお店で見たピアスだった
可愛いくてしばらく迷った挙句買うのをやめた

「なんで？見てたの？知ってたの？」

ジミンは深く頷いた

「てかいつの間に？」

ジミンは私がピアスを見ている時
違う商品を見ていた
店員の綺麗なお姉さんと話している後ろ姿を覚えている

ジミンが女の人・・特に綺麗な人と話してる姿を
なんとなく直視できなくて
私は２人に背を向けたまま商品を見ていた

JM「Aにピッタリだと思うよ」

「ありがとうジミン」

JM「嬉しくないの？」

「ううん嬉しいよ凄く嬉しい」

JM「じゃぁそんな顔しないでよA」

頬がツンと突かれた

JM「Aが喜んでくれたら報われるでしょ俺が笑」

ジミンの言葉に
彼がバイトを頑張っている姿が浮かんだ

「うん、大切にするありがとう」

JM「お店の人も言ってたよ」

「え？」

JM「可愛い彼女さんですねって
彼女さんならきっとよく似合うと思いますって
だから言っておいたよ僕もそう思いますって////」

ジミンは照れた様子で
私の手の中でキラキラしてるピアスを見つめた