39 ページ39
裏口の鍵を閉める店長の後ろ姿を見ながら
店長の肩幅が思ってる以上に広い事に気が付いた
JN「よし！」
振り返った店長と目が合って
私は頭を下げた
「ありがとうございました
店長がまだ居てくれたおかげで助かりました」
店長は首を横に振った
JN「ぁ〜駅に向かうけど・・そこまで一緒かな？」
「あ、はい」
JN「じゃぁ行こうか
それとも 一緒はイヤかな？」
小さく笑う店長に私が首を横に振ると
店長は歩き出した
少し後ろを歩き
何を話していいか分からずただ黙って歩く
商店街の手前の赤信号で停まると
店長が私の方を向いた
JN「バイトはもう慣れたでしょ」
「はい、入った時よりは でもまだまだです」
JN「そう？ テキパキ仕事してるなーって思ってるよ」
「まだテヒョンに色々教えてもらってます」
こう言って店長を見ると
重なった視線をゆっくり前に向けた
JN「テヒョンとは本当に仲がいいんだね」
今日のバイト中 【いちゃつくな】と言って
近づいてきた店長が浮かんだ
「ぁっ、あの さっきバイト中のあの時は
ほんと違って
てか、テヒョンは誰にでも同じく優しくて
だから・・」
店長は私の顔を見て何故か小さく笑った
JN「別に‥変な意味で言ったんじゃないよ
さっきはバイト中だからわざと言っただけだよ
君とテヒョンが友達なのは分かってるから」
私の顔を見て店長は小さく笑ったまま
【青になったよ】そう言って歩き出した
少し先を歩く店長に視線を向けると
その横顔は何故か微笑んでいる様に見えた
JN「ねぇ、前、君とあの花屋の前で会ったよね」
シャッターは閉まっているけど
小さなショーウインドウにはバラの花が見えていた
「ぁ、そうでしたね」
・・あの時 店長に会った事をジミンに話したら
ジミンが不機嫌になった事を思い出した・・・
JN「あの時は 白いバラが見えてたよね」
「あっ よく覚えてますね」
JN「ぁっ うん」
店長は私に向けていた瞳を小さく下げた
私は・・・
あの時の店長の瞳がとても優しかったのを今も覚えている
でも
バイトで会う時の店長の瞳はあの時と全然違ってクール
JN「・・忘れ・・ないよ」
「ん？」
JN「いや つい最近のことだからさ忘れないよ さすがにさ(笑」
店長は何かを誤魔化すかのように何故か小さく笑った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：じに | 作成日時：2021年7月16日 16時
