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その日、

ユンギさんは

日中は引き継ぎで大変そうだった




栄転おめでとう

今夜お祝いにおごってやるよ


そんな上司の言葉に断れなく、ユンギさんには夜も付き合いがある










社内で、一度目があったけど

私から、すぐにそらした




泣いてしまいそうになるから










ナムジュンやジヨンからも心配されたけど


定時になるやいなや、その日はすぐに帰宅した








帰宅したと同時に我慢していた涙が出る









私たち、これからどうなるの?



なんで、私に何も話してくれなかったの?



遠距離?



東京なんて、すぐに会えないじゃん





寂しい夜はどうしたらいいの?





離れるなんて絶対イヤだ



だからと言って、仕事を辞めてついていくなんて、
激重なオンナにはなりたくない





真っ暗な部屋で泣き疲れて眠ってしまってたらしい











深夜

ガチャリとドアが開き、ユンギさんが入ってきた









「大丈夫か?」



大丈夫か?ってどういうこと?



大丈夫な訳ないじゃん








「どうして言ってくれなかったの?」







「わりぃ……」






「ユンギさんの口から先に聞きたかった」












「A…





オレたち、別れよっか」













え……?




信じられなかった








遠距離どうしよう、仕事辞めてついていこうか……




なんて、そんな心配なんて全くする必要もなかった










別れよっか……





ユンギさんが選んだ私たちのこれからは、「別れ」だった







「これからは、もう

お前が泣いていてもそばで、なぐさめてもやれねぇ




ごめんな……





今まで、ありがとう」









そう言って、最後にキスをくれた









ズルい人




最後まで

やっぱり



ズルい人







ユンギさんの最後のキスは、お酒の匂いがきつかった

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作者名:みんと | 作成日時:2024年3月23日 8時

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