記憶の欠片を捨い集めてーculminationー6

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ふわっと意識が浮上して



顔を動かすと

ヒョンと見覚えのある天井





｢家…？｣


A｢お、起きた？
連れて帰ってきてから2時間くらい経ってんぞ｣


｢そんなに？｣


A｢スヒョンはジミナ達に預けたから
安心して甘えとけ｣



鼻をスリッと擦り付けたヒョンは


僕を甘やかす体制に入る




｢んん｣




ヒョンにぎゅっと抱きつくと


優しく包むように抱きしめてくれるヒョンに

心がいっぱいになった




｢僕、沢山風邪引きたい｣


A｢ふは、そんなことしなくても
大人の時間作る努力すればいいだろ｣


｢お、大人の時間？｣


A｢何？
変なこと考えてんな？｣


｢そ、そゆんじゃない…｣


A｢ふ、まぁその意味もあるけど｣


｢え？｣



A｢ずっと考えてたんだけど、ヒート期間来たら
スヒョン預けてちょっと旅行しね？｣


｢そ、れって…｣



いつもヒートが来ると


スヒョンをAヒョンが保育園に預けたあと

ずっと二人で日中を過ごして


Aヒョンが迎えに行って帰ってきたあとも
薬で対応しつつヒョンと籠る


みたいな日々を過ごしてたから




Aヒョンも僕も


満身創痍みたいな感じで



もちろん、ヒョンと触れ合える時間が沢山あって


凄く嬉しいけど




集中できないというか



心があちこちにいって落ち着かないというか




だから、色々と辛くて


好きになったヒートが

ただの習慣みたいになって苦しかったけど




旅行を考えてくれたヒョンに


すごく嬉しくなった



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